キャニスターとリバースガス
ICPではアプリは『キャニスター』というスマートコントラクト単位で載り、データとウェブ画面を直接提供できます。特異なのは『リバースガス』モデルです — 利用者が手数料を払うのではなく、アプリ開発者が事前に演算費用を負担します。
そのため利用者は普通のウェブサイトのようにウォレット・手数料なしでアプリを使えます。大衆がブロックチェーンを意識せず使えるようにする設計です。

インターネットコンピューター(ICP)は野心が特に大きいプロジェクトです。多くのブロックチェーンが『お金・取引』に集中する一方、ICPはウェブサイト・アプリ全体をブロックチェーン上で丸ごと動かすことを目標にします。スイスの非営利財団『DFINITY』が2021年に公開しました。
つまりサーバ・クラウドなしに『ブロックチェーンがインターネットをホスティングする』構想です。『分散型クラウド』を目指すわけです。
ICPではアプリは『キャニスター』というスマートコントラクト単位で載り、データとウェブ画面を直接提供できます。特異なのは『リバースガス』モデルです — 利用者が手数料を払うのではなく、アプリ開発者が事前に演算費用を負担します。
そのため利用者は普通のウェブサイトのようにウォレット・手数料なしでアプリを使えます。大衆がブロックチェーンを意識せず使えるようにする設計です。
ICPの強みの一つが『チェーンキー』技術で他ブロックチェーンと直接相互作用することです。仲介ブリッジなしにビットコイン・イーサリアムを扱ったり、外部ウェブAPIを直接呼び出す(HTTPSアウトコール)ことができます。
これは『ブロックチェーンが外の世界と自ら通信する』点で技術的に独特です。他チェーン・ウェブと繋がるハブになろうとする試みです。
ICPは近年『AIをブロックチェーン上で直接動かす』方向を強調します。AIモデルをキャニスターに載せオンチェーンで推論させることで、検閲・改ざんが難しい『信頼できるAI』を目指します。
ウェブホスティングからAI演算まで、『ブロックチェーンが本物のコンピュータになる』ビジョンを広げる流れです。
ICPのロードマップは処理性能の向上、より多くの外部チェーン・サービスとの統合、オンチェーンAI機能の強化に焦点を当てます。大容量データ・演算に耐えるようノード・サブネットを拡張するのも核心です。
『分散型クラウド+AI』を実際に使えるレベルへ引き上げるのが目標です。
ICPは2021年の公開直後、大きな期待の中で上場したが価格が急落した経緯があります。初期分のロック解除(アンロック)による供給負担、ノード運営主体の集中度(分散化論争)が変数です。
技術的野心は大きいですが、実際の大衆アプリ採用がどれだけ伴うかが鍵です。本記事は情報提供であり、投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。
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