Gram(GRAM、旧トンコイン)とは?
Gram(GRAM、旧トンコインTON)は、Telegramと密接に連携するレイヤー1ブロックチェーン『The Open Network』のネイティブ通貨です。この通貨の名称は、TON財団の告知によると2026年6月15日にコミュニティ投票(賛成約81%)を経てトンコインからGramへ、ティッカーもTONからGRAMへ変更されました。Gramはホワイトペーパー初期版で使われていた名前の復活です。
The Open Networkは、2018年にTelegramチームが『Telegram Open Network』として開発を始めたプロジェクトです。2020年に米SECが未登録証券の販売として提訴したことでTelegramは撤退し、その後はオープンソースコミュニティとTON財団がネットワークを引き継ぎました。
Gramのネットワークは2026年にTelegramとの距離が再び縮まりました。パーヴェル・ドゥーロフの発表によると、Telegramは2026年4月末にTON財団の中核的役割を引き継ぎ、ネットワーク最大のバリデーターとなりました。
GramはTelegramとどうつながっている?
Gramの最大の特徴はTelegramアプリとの統合です。Telegram内のウォレットでGramを送受金でき、ミニアプリと呼ばれる小さなWebアプリがThe Open Network上で動作します。Telegramの月間アクティブユーザーは、2025年3月のドゥーロフ発表で10億人を超えました。
Gramの経済圏では、2024年に『Notcoin』『Hamster Kombat』などのタップ・トゥ・アーン型ゲームが流行し、初めてウォレットを作る利用者が大きく増えました。メッセンジャー利用者を暗号資産へ導く入口である点が、Gramの独自性とされています。
Gramのブロックチェーンはどんな技術で動く?
Gramのブロックチェーン(The Open Network)は、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)に『無限シャーディング』を組み合わせています。取引が集中するとチェーンを複数のシャードに分けて並列処理し、負荷が下がると再統合する仕組みで、大量の少額取引を捌くよう設計されています。
Gramのネットワークは、2026年4月に発表された合意プロトコル『Catchain 2.0』により、ブロック生成間隔を約2.5秒から約0.4秒へ、取引確定時間を約10秒から約1秒へ短縮したとTON側が発表しています。メッセンジャー内の決済やチップのような即時性が求められる用途を想定した改良です。
2026年、Gramは何に使われている?
GramはTelegramの広告エコシステムで使われています。Telegramは2024年の発表に基づき、チャンネル広告収益の50%をGram(当時はトンコイン)でチャンネル運営者に分配しており、広告主もGramで広告枠を購入できます。
Gramは有料購読、デジタルギフト、ミニアプリ決済などTelegram内部の経済とも結び付いています。2026年5月にはドゥーロフがネットワーク手数料の大幅な引き下げを発表し、少額決済の用途を広げる方針を示しました。
Gramの価格はTelegram関連の出来事に大きく反応してきました。2024年8月にドゥーロフがフランスで逮捕・起訴された際には急落し、2026年5月のTelegramによる直接運営の発表後には急騰しました。
Gramのロードマップは?
Gramのネットワークにおける2026年のロードマップは、Telegram主導の『MTONGA(Make TON Great Again)』計画が軸です。Telegramとの完全統合、手数料の引き下げ、処理速度の向上、開発者ツールの強化が主な内容として発表されています。
Gramの経済圏は長期的に、ステーブルコイン決済基盤とミニアプリ生態系を広げ、Telegram内の広告・コマース・決済をブロックチェーン上で滑らかにつなぐことを目指しています。ブロックチェーンを意識せずに使える体験が方向性です。
Gram(旧TON)のリスクは?
Gramの最大のリスクはTelegramへの依存です。2026年にTelegramが最大のバリデーターかつ中核的な運営主体となったことで分散性を巡る議論が強まり、Telegramやドゥーロフを巡る規制・法的リスクがそのままGramの価格に波及し得ます。
Gramの経済圏では、タップ・トゥ・アーン熱が冷めれば新規流入が減る可能性があり、ティッカー変更に伴い取引所やウォレットごとの表記の違いで混乱が生じることもあります。本記事は情報提供を目的としたもので投資助言ではなく、投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。